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お客様に「この先生はいい先生だ」と思わせるにはどうすればいいか?

      2015/09/14

いま「所長の契約力」が問われている!

去る9月16日に開催した「第6回税理士会議」では「所長の契約力」というテーマでトークショーが繰り広げられた。どんなにWebサイトから問い合わせが来ても、紹介会社から紹介をいただいても、所長が面談で「契約力」を発揮し、成約しなければ意味がない。

今回は「税理士業界ニュース」編集長・広瀬元義が、「第6回税理士会議」で講演した「所長の契約力」についてのエッセンスを一部紹介する。

契約力をつけるには「Don’t think, feel!」

[契約力を高めるポイント]
1.どう感じてもらいたいのか?
2.なぜクロージングができないか?
3.決め言葉を用意する
4.必ず、質問をする
5.個人的な質問から「感情の交換」ができる
6.過去と未来を織り交ぜる
7.お客様のニーズに合うことのみに絞る
8.競合と状況を確認する
9.自信を見せる
10.戦略的な質問をする

上に契約力を高めるための10のポイントを記しておいたので、今回はこのなかから一部を解説したい。

どうすれば、契約力がつくかということについては、ブルース・リーの言葉ではないが「Don’t think, feel !(考えるな、感じろ!)」であって、頭で考えることではない。

「あの人、いい人だな」「あの先生はいい先生」「この人となら一緒にやっていけそう」と、感じさせることが重要である。

「この先生はいい先生」と思わせるにはまず、相手に合わせることが大切だ。

すごく早口で話す人には、同様に早口で話すようにして、ゆっくりと話す人には、同じようにゆっくりとした口調で話すように、目の前の相手が話すスピードに合わせて話すことを忘れてはならない。これを無視して、いつも自分のペースで話していると「なんかこの人とは合わない」と相手から思われ、成約につながらなくなってしまうものだ。

「睡眠」「食事」のどちらを優先するかで対応を変える

このたびアメリカでの会計事務所取材で出会い、11月11日のビジョナリーサミットでご登壇いただくトーマス・S・ボーン氏は、相続のお客様が来たときに、次のような質問をするそうだ。

A:決められた睡眠時間を取らないとうまくいかない(睡眠を優先する)
B:おいしい食べ物があったら、とにかくこだわって食べに行きたい(おいしい食事を優先する)

この質問は何を意味しているかというと、Aを選んだ人にはきっちりと業務内容を説明し、Bを選んだ人には、多少危ない橋を渡るようなリスクをとるサービスを提案するという。つまり、相手のタイプを見抜き、相手に合わせたサービスを行うことが重要である。ここを見抜けないと、相手が心地悪くなってしまう。

では、顧問契約時に目の前のお客様に対してどう感じてもらいたいかといったら、「頼りになりそうだ」ということである。基本的に「感情の交換」をしないといけないのだ。つまり「この人に頼んだらできそうだな」「価値がある存在だ」と見せることである。

アメリカの会計事務所は、中小企業に対して経理のアウトソーシング業務を行うことで、価値のある存在だと思われている。これも「お客様が何を欲していて、何をやってもらいたいのか」をしっかりと見極めた末の結果ではないだろうか。

自分なりの「決め言葉」を用意して練習する

「なぜクロージングができないのか?」

多くの税理士先生ができないと悩んでいる課題であるが、その理由は実に簡単で「クロージングをしていない」からである。説明してクロージングをしないで帰してしまう先生が実に多いのだ。

クロージングには決め言葉が必要だ。たとえば、何も言わずになんとなく結婚した人はいない。自分に合う決め言葉をつくっていくことが大事である。

決め言葉の例としては「契約してください」というのは、相手がひいてしまうから好ましくない。たとえば「私たちにぜひお手伝いさせてください」と言うほうが効果的だろう。

説明が一通り終わったら「何かまだ気になる点はございますか?」と聞いて「なければ私どもで引き受けさせていただきます」と決め言葉を発するのもいいだろう。もともと税理士の先生方は、そういった決め言葉がすっと出てくるタイプではないので、あらかじめ決め言葉を用意して、繰り返し練習すると良いだろう。契約力は練習することで高まるのだ。

こうした営業の原点になっているDVD教材「新・所長の契約力」には、契約力を高めるテクニックが満載である。まだお求めになっていなければ、この機会に勉強することをおすすめする。

『新・所長の契約力』

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